輸送包装は段ボール箱が主役

段ボールの優れた点として、①中芯が段繰りされているので、緩衝性があります。②軽くて弾力性があります。持ち運びに便利です。③剛性があり厚いので積み重ねができます。④直方体のため、荷台にあった詰め込みができます。⑤商品にぴったりと隙間を埋めるように切り込みを入れたり、差し込みにすると緩衝と同時に固定ができます。⑥古紙としてのリサイクル率が９３％に達しています。⑦業務用通い箱としてのリユースが定着しています。⑧他の材料と組み合わせて新しい機能を付けることができます。段ボールの形式はJISに定められています。規格品としていつでも調達できます。JIS規格をもとにモジュール化すると積載効率もよく、荷扱も便利です。仮面段ボールは、緩衝材として品物に巻いて使います。一般的に両面段ボールが使用されています。厚さや段繰りの状態によって３種類あって、これらは減量化のため薄いものにシフトしています。美粧段ボールといって、紙器用板紙のように薄いマイクロフルートで作られているものも増えてきました。重量物用としては、段ボールを重ねた複両面や複々両面段ボール箱が使用されています。これらのほとんどが再利用されています。また撥水、耐水段ボール箱（水産物・乳飲料用）や鮮度保持段ボール箱（活性炭などによりエチレンを選択的に吸着・青果物、切り花用など）、防錆段ボール箱（気化性防錆剤を含んだもの・精密機械などに使用）、導電性段ボール箱（導電性カーボン、金属などを塗工したもの、ICなどの電子部品に使用）といった新しい機能を持った段ボール箱も作られています。価格の問題や減量化といった問題から簡便な段ボールが増えてきました。