プラスチックの耐寒性というのは、一般的にはガラス転移点をめどにすることが多いそうです。ガラス転移点というのは、分子鎖の運動が凍結される温度のことです。それ以下の温度では分子がガラス状になっているので、耐衝撃性がなくなると考えられています。ただし、プラスチックの耐寒性というのは、単純なものではないそうです。例えば、ポリカーボネートのガラス転移点は高いけれど、耐衝撃性が良いということがあります。ガラス転移温度の考え方として、等弾性温度、等粘性温度、等自由容積温度などの考え方があります。どの場合も、測定する際の加熱タイムスケールと分子運動に必要な時間との兼ね合いによるということができるそうです。よく冷凍食品に使用されているというナイロン6の場合だと、ガラス転移点は、吸水量によって変化するそうです。