カップ麺を完全密封とすることにより内容物を外気の酸素や湿気から守り、更に外力から保護しつつ、外光をも遮断することで油脂や色素劣化を防止しながら、熱湯を容器に注ぐという前提からその時持っても熱く感じないという機能性まで満たした優れものです。開発されるまでの苦労話は当初いろいろ紹介されていましたが、例えば輸送途上での内容物となる麺が割れたりすることから微妙に容器と麺の間にすきまを設けたことが、結果的に熱湯の対流を促進させ麺のほぐれを早めることにもつながったと言われています。あるいはスープの素が溶けたときにその濃度を上下であまり変わらないように密度の調節も行われているとのことです。容器本体の凹凸は、熱湯を注いだあと手で持っても熱く感じさせないよう、凹凸のすきまにできる空気層でそれを行わせようとして考え出されたそうです。もちろん、このような容器自体の製造技術もさることながら、いつも言われている包装技術と対を成す食品加工技術も数多くの工夫がなされていることでしょう。