包装の利便性の高機能化として代表される例として、電子レンジ対応機能を有する包装容器の開発があげられます。
開発された当時は、食生活の簡便化のニーズが高まっていた時代で、電子レンジが急速に普及してきたこともあり、調理済食品の消費が増え、「レンジ食品」の普及と呼ばれていました。
「レンジ食品」には、耐熱性のプラスチック製トレイ容器に食器の役目を持たせたものもありますが、レンジ対応機能付きの特徴は、食品の入ったパウチまたは容器を開封せずに、完全に密封したまま電子レンジで加熱することができる点です。
通常電子レンジで加熱すると、水蒸気による内圧が上がってパウチが破裂することが多いのですが、レンジ対応機能付きの包装では、一定以上の内圧がかかると蒸気抜きの孔が開くようなパウチの構造になっており、さらに加熱調理されるまでは包装袋の密封性に支障がないよう工夫されています。