包装の近代化が進むなかで、高機能化を特徴とした包装および包装材料の際立った歴史的背景を辿ってみましょう。まず商品包装の近代化が始まったのが、流通革命といわれたスーパー(セルフサービス)マーケットの登場であり、大量流通のニーズからプリパッケージ(事前包装)の商品が急増した70年代とされています。
当時の軟包材としては、わが国のラミネート加工技術発展の幕開けを演じたポリエチレン(PE)の溶融押し出しラミネートによる〔PTセロハン/PE〕や〔OPP/PE〕などの透明フィルムが多用されました。
さらにドライラミネーション技術の普及で、機能的なラミネート包材の開発が一段進んだことにより、二軸延伸ナイロン〔ONy〕やPETフィルムなどの優れた基材フィルム、あるいは機能性シーラントフィルム(ヒートシール特性の優れた樹脂)が容易に選べるようになりました。
経済発展のなかで、新しいプラスチックフィルムの開発が加工技術の進歩を促し、近代包装が徐々に定着していきました。