| ポリアクリロニトリル(PAN)は、アクリロニトリル(AN)を50%以上含む共重合樹脂として定義されています。PANフィルムは、酸素に対するバリア性も比較的良好であるが、ガソリンや有機溶剤に対するバリア性にも優れている。また、多くの有機溶剤に対して侵されないとともに、香気成分のメントール、リモネン、カンフルなどの精油に対しでも侵されず、収着量も少ないです。ポリエチレンテレフタレート(PET)は、テレフタル酸とエチレングリコールの縮合体ポリマーで、ホモポリマーは、包装材料としては、2軸延伸フィルム、PETボトル、A-PETシートから熱成形されたトレイなどが使用されています。PETのホモポリマーは、融点が高く良好なヒートシール性を示さないため、パウチなどの内面材のようにヒートシール性が必要な用途には、共重合体(コポリマー)が適用されます。コモノマーとしては、イソフタル酸など種々のものが使用されます。PETは、酸素に対するバリア性はEVOH、PDVDCに比べて劣りますが、炭化水素系の有機化合物に対するバリア性は良好です。ナイロン(ポリアミド)には種類が多く、日本ではナイロン6の2軸延伸フィルムが包装材料として古くから使用されていました。強度、耐熱性、耐寒性、耐びんホール性などに優れ、ガスバリア材としては、メタキシレンジアミンとアジびん酸から重合されたMXD6ナイロンの使用が最近増加しています。炭化水素系の芳香物質や溶剤に対するバリア性や非収着性は良好です。PVDCコーティングフィルム、ナノコンポジット樹脂コーティングフィルムやアルミ、シリカ、アルミナなどの金属や無機材料をコーティングしたフィルムは、炭化水素系の有機化合物に対するバリア性も良好で、臭気防止包装・保香性包装用のバリア材料としての適用が可能です。 |
ポリアクリロニトリル(PAN)等
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